産後うつの知識

産後うつの知識

約8割がマタニティ・ブルーズ 約1割が、産後うつに

 

産後、気持ちが落ち込んだり、体が重く感じたり、夜眠れなかったり……。そんな症状を感じたママも少なくないのではないでしょうか。出産直後、約8割の女性が、情緒が不安定になったり、「いつもの自分ではない気分」を経験していると言われています。

 

これは、「マタニティ・ブルーズ」と呼ばれ、心の病気というより、分娩によるホルモンの変動などによって一時的に気分の落ち込みがあわられること。治療は不要で、自然に回復するものです。

 

「産後うつ」は、産後1カ月以降で、気分が落ち込んだ状態が2週間以上続いた場合に疑われます。マタニティ・ブルーズと産後うつは、きっぱりと区別できる ものではありません。産後、多くの人が体験するマタニティ・ブルーズの症状が重くなり、継続的になって産後うつになるケースもあります。また、産後1カ月 くらいまでは明るく過ごしていたのに、産後1カ月以上過ぎてから急に気持ちの落ち込みがひどくなる場合もあります。

 

 


産後うつになりやすいタイプは?

 

以下に当てはまるママは、産後うつなど心の病気になりやすい傾向があるようです。心の状態をセルフチェックしておきましょう。

 

□人に頼りたくない、自分でやりたい性格。几帳面

□望まない妊娠(赤ちゃんを欲しくなかった、仕事をかんばりたかったなど)

□経済的に困難な状態にある

□周囲からのサポートがない

□人間関係の悩み(パパや、義父母、実父母、親戚との不仲、近所つき合いなど)

□思い通りに出産できなかった・赤ちゃんが小さい・成長が遅い

□引越しをする・した、周囲の環境が大きく変わった

□身近な愛した人を最近失う

 

育児情報誌「miku」2010年12月発行(冬号)

「ひとりで悩まないで!自分を責めないで!~私って「産後うつ」?」記事より一部加筆

 


産後うつをチェックしてみよう

ママが産後うつをセルフチェック

 

下記、項目が該当するようでしたら、我慢せずに、医師に相談しましょう。

医師への相談は、早すぎることはありません。

 

□眠れない、途中で起きてしまう。早く目が覚めてしまう

□食欲がない、吐き気がする

□頭痛がする、朝起きて気分がゆううつ

□疲れる、生きる気力がない

□なぜか涙が出る

□自身が持てない、マイナス思考

□何だかもたもたしていて、家事や仕事がかたづかない

□決断力がなく、買い物に行っても決められない

 

(『がんばりすぎない あなたになろう 産後うつの予防』(野間メンタルヘルスクリニック院長・野間和子編著) パンフレットより引用)


パパから見たママの状態チェック

ママの様子を、時々チェックしてみよう。

 

律儀で弱音を吐かない人は、うつ病になりやすいようです。

 

□あまり眠れていない

□食欲がない

□朝、起きられないことが多く、沈んでいることが多い

□よく頭痛がおきている

□疲れやすい

□涙もろい

□マイナス思考になっている

□子どもにあまり関心がない

□何だかもたもたしていて、家事や仕事がかたづいていない

□買い物に行っても何を買ったらいいのか決められない

 

 

(『がんばりすぎない あなたになろう 産後うつの予防』(野間メンタルヘルスクリニック院長・野間和子編著) パンフレットを参考に作成)


産後うつのママを支えるパパのセルフチェック

ママの体調が悪く、パパが頑張りすぎると、パパも心の病気になることがあります。

自分の心とカラダのチェックも忘れずに!

 

□仕事と家事・育児の両立で最近疲れている

□あまり眠れていない

□食欲がない

□朝、起きられないことが多く、沈んでいることが多い

□よく頭痛がおきている

□マイナス思考になっている

□妻のことで、相談する友人がいない

□家事・育児を手伝ってくれる人がいない

□イライラすることが多い

□ママにまだ医療機関の受診をすすめていない